2017年のインターナショナル・フェスティバル最高の目玉となるのが8月の皆既日食にあわせて米国で開催されるオレゴン皆既日食フェスティバルだ。過去にも様々な国で皆既日食にあわせたフェスティバルが開催されたが、今回は各国から主要なパーティー・オーガナイザーが集結! 史上最高・最強のエクリプス・イベントとなりそうだ。
皆既日食ってなに? どうして起こるの?
日食は月が地球と太陽の間に入り込んで太陽を隠してしまうという現象だ。だからまず皆既日食がおこるためには地球‐月‐太陽がこの順番で一直線上に並ばなければならない。
地球から見て、太陽と月が刻一刻と動いて見えるのは地球が自転しているからだ。つまり太陽と月は24時間かえて地球のまわりを一周する(ように見える)。そしてこれとは別に、太陽と月の位置関係が一日一日ずれていくこともわかるだろう。例えば、太陽が西に沈んだと思ってほどなくすると月が東の空から現れることもあれば、まだ太陽が沈んでもいないのに月が空に浮かんでいることもある。逆に、太陽が沈んでからいつまで待っても月が昇ってこなこともあるはずだ。これは地球が太陽のまわりを公転し、月が地球のまわりを公転しているから、この3つの星の位置関係がずれてきて起こることだ(図1)。
さて、こうして図で見ると新月のときには必ず地球‐月‐太陽が一直線に並んでいるように見える。が、これは平面的に並んでいるだけであって、立体的に見ると実はきちんと一直線にはなっていないのだ。紙の上と違い、実際の宇宙にあっては(地球が太陽のまわりをまわる)地球の公転面と(月が地球のまわりをまわる)月の公転面が微妙にずれているため、なかなか地球‐月‐太陽が一直線に並ばない。きちんろ一直線に並ぶのは、だいたい1年に1回弱くらの頻度のようだ。そしてもうひとつ、地球上で皆既日食が観測できる大きな理由がある。
先にも書いたように、皆既日食になるためには月がすっぽりと太陽を隠さなければならない。そのためには地球から見たときに、月の大きさが太陽より小さくてはダメなのだ。月が太陽より小さければ、ぴたりと一直線に並んでも月は太陽を隠し切れず、漏れた太陽の光によって秘密のカーテンはがっしりと守られたままになってしまう。ちょうど部分日食や金環日食のようなものだ。逆に月が太陽よりもっと大きければ皆既日食は成立するが、コロナやプロミネンスまで隠してしまい、あの絶対的な美しさや神秘感というものが損なわれてしまうだろう。
実際には月と太陽の大きさには400倍もの違いがあるらしい。それほど大きさの違う月と太陽が同じ大きさに見えるのは、地球~月の距離と地球~太陽の距離に400倍の差があるからだ(図2)。つまり、地球‐月‐太陽という3つの星の位置と距離間隔と大きさとがまさに奇跡としか言いようのないピタリとしてバランスで存在し、なおかる地球上に生命というもうひとりの奇跡が存在してはじめて皆既日食の観測が可能なのだ。だからこそ皆既日食を体験した者は、すべてに無限の可能性が溢れていることを実感できるんだ。
オレゴン州ってどんなとこ?
では会場は?
(地図はクリックで拡大)
天気は?
当日の天気はずばり、晴れ! それしか考えられない。
【後日追記】 実際のフェスティバル中の天気は連日晴れ。しかし皆既日食の翌日(2017年8月2日)の朝には小雨が降り、その日は一日中薄曇りの天気だった。曇天が皆既日食当日だったらと思うと……あぶねーっ
観どころ聴きどころ
各ステージのタイムテーブルは会場内で配布されるようだ。ラインナップは既に紹介されている。
この他にもまだいくつかステージがあり、オフィシャルページではそちらの出演アーティストも紹介されている。