2017年皆既日食フェスティバルが開催されるオレゴン州。その入口となるのがポートランドだ。

情報に疎い自分はポートランドと聞いてもまったくピンと来なかったが、すでに日本でも5、6年ほど前からお洒落でサスティナブルな町として注目されていたらしい。

雑誌の『POPEYE』や『ソトコト』では2014年に特集が組まれているし、『spectator』ではそれより早い2009年に「From Oregon With DIY」、そして2015年にも「ポートランドの小商い」として特集されている。人気の町なのね、全然知らなかった。

で、今回数冊の本を読み、ネットで少し調べたことをまとめておこうと思う。とりあえず自分はまだ行ったことありません、ポートランドに！

オレゴン州の州都…ではない！

オレゴン州最大の街。人口は約62万人で、ちょうど千葉県の船橋市と同じくらい。広さは香川県高松市と同じくらい。街の中心を南北に流れるウィラメット川は市の北部でコロンビア川と合流する。そのウィラメット川には11の橋が架かり「橋の都」とも呼ばれている。そして！ 意外なことに州都はセイラムという町で、ポートランドではありません！

全米で最も〇〇な都市！

まとめサイトによると……

・全米で最も住んでみたい都市
・全米で最も環境に優しい都市
・全米で最も自転車通勤に適した都市
・全米で最も外食目的で出かける価値のある都市
・全米で最も菜食主義者に優しい街
・きちんとした食生活で健康に暮らせる街
・知的労働者に最も人気のある都市
・全米で最も出産に適した街

この他にも自分が読んだ本には“人口1人当たりのレストラン数が全米一”とか、“ポートランドは全米一自転車にやさしい街として「Bicycle Magazine」に表彰され、自転車通勤率もアメリカの主要都市の間ではトップである。……（中略）、約6%の通勤者が自転車で通う”とか書いてあった。

アムステルダムみたく、バスや電車に自由に自転車を積み込めるのが嬉しい♪

（追記：さらにポートランドの属するオレゴン州では消費税に相当する税金がかからないらしい。日本では2019年に10%へ増税される予定のようだが……冗談じゃねえ！）

スポーツブランド、アウトドアブランド業界のメッカ

NIKE、アディダスの北米本社、コロンビア、アンダーアーマー、KEEN、ミズノなど数百のスポーツブランド、アウトドアブランドがポートランドに本拠地を置いている。

公園が多い

ポートランド市は100年以上に渡り公園用の土地を買い続け、市民のためのオープンスペースを広げてきた。理由は、“市民の自然環境への意識の高さもあるが、富裕層から低所得者層まで、また幅広い年齢層の多様な市民が暮らしやすい町づくりを目指しているからだ”と本には書いてある。

公園や緑地など、みんなに開放されたパブリック・スペースが市の面積に占める割合は全体の約12%！ なるほど、確かに住みたい都市にも選ばれるわけだ。

翻って我々の住む東京を見てみると、「2020年の東京オリンピックに向けた複合商業施設建設の工事着工のため、渋谷区宮下公園を突如閉鎖した」とか、「代々木公園にサッカー専用スタジアム…25年まで完成へ複数民間事業者が都に提案」とか、そんなニュースが目に付く。

オリンピック施設もサッカースタジアムも、それに興味のある特定の人たちのものであって、老若男女すべての人たちにウエルカムな空間とは言い難い。

よく前を通る新宿の公園も四方が高いフェンスで囲われ、特定の目的を持った人以外はなんとなく立ち寄りがたい雰囲気だ(>_<)

地元の小規模なクラフト系メーカー、ブリューワー、サードウェーブ・コーヒー

木製のiPhoneケースで有名なGrovemadeや、Vanilla Bicycles、Siganl Cycles、Renovo Hardwood Bicyclesなどの独立系自転車メーカー、日本でも大人気のDanner、手刷りで衣服を制作するアパレルメーカーのMake It Goodなど、グローバルに評価されるローカルなクラフト系メーカー多数。Powell’s City of Books（パウエル書店）は独立系書店として世界最大の規模を誇り、そしてもちろんクラフトビールのブリューワーやサードウェーブ・コーヒーのメッカでもある。

毎日楽しそうだな〜。

オレゴン皆既日食フェスティバルの入口、ポートランド(2) へ続く……