a letter from IBIZA, vol.3 (written by HIDEYO BLACKMOON)

a letter from IBIZA #3
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texts and movies : HIDEYO

日時:2019年5月吉日

イースター(復活祭)のホリデーを機にツーリストがグンと増えて、アクティベートしだしたイビザから3通目のレターをお届けします。

ここ数年、世界的にホリスティックなムーブメントが盛んですが、イビザも例外ではなく、どんどん盛り上がって来ています。パーティー夜通しでドラッグやらお酒でドロドロになって遊ぶ不健康極まりない(笑)20世紀な世界も、もちろんイビザでは継続中ではありますが、その2つの世界が融合したようなコンセプトの夕方から真夜中までのパーティーなども増えてきています。そういうコンセプトのパーティーにはどちらの世界にも通じる生き方をして来た輩が多く集まって……、というより、ここ最近イビザにたどり着いている人たちというのは、年配の人はもちろん、若くてもそういうバランス感の人が多いと感じています。というわけで、今回はホリスティックな顔のイビザをご紹介します。

4月最終日曜日と10月第1日曜日に開催されるイビザ・スピリット・フェスティバル Ibiza Spirit Festival というヒーラー・ショウケースのようなイベントがあります。6~7年前にはじまったこのイベントは、数年後には“Atzaro”という高級アグリツーリズモに会場が変わり、毎年1度の開催だったものが今では半年に1回行われるようになり、数千人規模の人々を動員しています。ローカルの間では一斉に友人・知人に会えるミーティング・ポイントとなっていて、ヒーリングに興味のなかった人でも遊びに来て、その世界を垣間見ることが出来て楽しめるような仕上がりになっています。

メインのミュージックステージではスピリチュアル系のミュージシャンが演奏をしていて、他に4つのテーマ別のスペース(ダンス・タントリック、チルアウト、ヨガ、メディテーション)があります。そこでは、ヨガ、タントラ、キルタン、アーユルベーダ、ダンスセラピー、カカオセレモニー、シャーマニックなどのバラエティに富んだワークショップが、朝からぎっしりプログラムに詰め込まれています。他にショップエリア、フードエリア、ドリンクバーなどがあり、また、クリスタルボールやゴングの奏者などもいたり、個人で受けられるワッツ(WATSUWater Shiatsu・水中指圧)などのセラピスト、風水、チャネリング、各種マッサージ、タロットリーディングなど、これでもか!な具合にスピ系のコンテンツが並んでいます。

 

プログラムの中から面白そうなもの、未体験なものを選んで、何がしかワークショップを受けたり(フリーです)、マッサージやリーディングなどの個人セッションはそれぞれお金を払って受けられます。メインのステージの音楽は時間が経つにつれてダンサブルなものになっていきます。やはり基本、パーティーで踊るのがみんな大好きなのですから。

そして最後、20時半頃に日が沈み、21時を過ぎて暗くなる頃には、エクスタティック・ダンス(カリフォルニアではじまって世界中に広がったコンシャスに踊るイベント)でイビザで一番人気のDJ Kareemがプレイして、23時半頃に終わりを迎えます(この映像は撮り忘れちゃったけれど)。

 

その翌週の日曜日にも同じ会場で、今年からはじまったエコロジック・フェスティバル Ecologic Festival Ibiza というイベントが開催されていました。ちょっとプロモーションが行き届いていなかったのか、大きなイベントの翌週すぐだったからか、そこまで多くの人は集まっておらず、前の週と似たようなショップやコンテンツが並んでいました。

そしてイビザ・スピリット・フェスティバルとの大きな違いは、ダンス系セラピーの代わりにセミナーだったこと。サスティナブル(持続可能社会)やアグリカルチャーなどの話題をメインに取り扱っていたように思います。これから規模が大きくなって、サスティナブルなムーブメントももっと島全体に広がれば良いなと思います。最近コンシャスなイベントやレストランなどでは、プラスティックのストローを排除して、メタルの洗って使い回せるものや自然素材のものに代替えが行われたりしてきています。

そんなこんなでイビザでは今、毎年、タントラを学ぶ1週間のフェスティバルやら、シャーマンが集まるフェスティバルやコンベンションなどが多数開かれています。島外から訪れてくる講師やセラピストもたくさんいて、大きなイベントでプロモーションし、その後、他の小規模な会場でワークショップやギャザリングを展開する場合もあります。

高級ヴィラを借り切って行われるヨガ・リトリートやゴッデスリトリート、サウンドヒーリングリトリートなど、島外から募った少人数(10~20名)の参加者に向けた宿泊や食事も含めたコースもたくさんあります。リトリートの内容によりますが、島の内外からのインストラクター、セラピスト、講師や、ローフードシェフ、アーユルベーダシェフなどダイエットの知識を持ったスペシャルなシェフ達などによって提供されています(ツーリストでも住民でも参加できるリトリートも多々あります)。

 また、ローカルの人向けのアクティビティ、ヨガはもちろんのこと、各種ワークショップ、先に出てきたエクスタティックダンス、その他のダンスセラピー、コンタクトダンスクラス、ウーマン・ギャザリング、シンギング・サークル、など、どんどん増えていって、毎日何がしか行われているようになって来ました。それだけ、そういうことを提供できる人も多くなり、そういう場所も増えているということですね。 

 

私は15年ほど前、2年ほどヘルシー・カルチャーの最先端カリフォルニア、サンフランシスコに半分住んでいたこともあり、イビザに来たときは、スーパーフードのスの字もなかったり、タバコが室内やクラブ内で吸えたり、オーガニック野菜やフルーツの品揃えも少なく、かなり遅れをとった場所だな~と思っていました。それでも56年ほど前からそういったムーブメントが広がり、一気に増えはじめた感があります。

室内やダンスフロアも禁煙になり、オーガニックの野菜フルーツが品揃えも増え、ショップも増えて買いやすくなり、ローフードレストラン、オーガニックレストラン、ケト・レストラン(糖質制限)なども定着し、オーガニックフード、コールドプレスジュース、ロースィーツなどが普通に楽しめるような環境が徐々に整って来ました。とはいえ、バリのウブドとかのアクティビティ(ヨガスタジオやオーガニックレストランのメニューの充実素敵ぶり)や、一昨年サンフランシスコに立ち寄ったときの環境と品揃えの進化から見たらまだまだ追いついてはいませんが、それでも確実にそれらがスタンダードになってきています。住み心地が良くなってきて、とってもありがたいです。イビザだけではなく、やっぱり世界的にそうなって来ているのかもしれませんよね。

というわけで、この時期は、ちょうどいい塩梅とでもいうんでしょうか、島に人々が戻ってきて、ツーリストも少し増えてきて、これからはじまる感満載で、エネルギーが満ちていく感じで……、でも、まだまだ島の落ち着いた部分も十分楽しめて素敵です。これが、本格的にクラブがオープンする6月以降や、サマー・ホリデー真っ盛りの8月ともなるとカオス過ぎてくるのであります。まあ、それももちろんアリで、嫌いじゃないですが、島のローカルたちは忙しすぎてピリピリしてくるし(笑)、 車も混雑してきたり、レストランのクオリティも下がったりもしますから(日本人のように仕事早いのには慣れてないですから、ツーリストが多くなりすぎて、シェフもウエイターも処理・対応しきれない感じになるんです)、敢えてハイシーズンを避けて、春秋などに来るホリスティックなイビザの旅というのもまた乙だと思います(でも、物価は高いよー!笑)。「ドロドロ出身、今オーム」な感じの人たちは、1度覗きに来たらいいかもしれません。

それでは、また、次回のお手紙で!

 

<< お知らせ >>

前回のお手紙で、家の斜向かいのホスタル・ラ・トーレのレストランカフェ部分が火事になったとご報告しましたが、無事改修を終え、ほぼ以前と同じ内装の感じで4月より営業を開始しています。是非、イビザに来た際は立ち寄ってください。多分、イビザのサンセットカフェでは今一番、素敵なんじゃないかなぁ~。
路駐もだいぶ増えましたけどね。

 

<< 追記 >>

友人の運営するリトリートセンター2つご紹介。

chettinadretreat

これぞ、イビザの高級ヴィラという、とてもラグジュアリーなセンター。
写真を見るだけでうっとりします。
こんなところで1週間リトリートしてみたいですよねー。

https://www.chettinadretreat.com

 

zenandsounds

こちらは、サウンドヒーリングに特化したリトリートセンター。
普段でもタイミングさえ合えば個人サウンドマッサージとか受けられます。
上記のに比べるとこじんまりして、イビザの中でも比較的リーズナブルにリトリートできます。

https://www.zen-and-sounds.com/retreats

もしも、なんらかのリトリートをご希望の方いましたら、私までお問い合わせくださいね。

 

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