[レポート] The TRIANGLE 2018 @ おおばキャンプ村

the TRIANGLE 2018
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texts, photos and movies : A-sk

日時:2018年5月19~20日(土~日)
会場:おおばキャンプ村(日の出町、東京)

~~~今回は謎の人物A-skによるレポート~~~

 

金曜日の夕方、今週末はどこに遊びに行こうかとfacebookのイベントページを片っ端から見まくっているところにOnchi(オンチ)からメッセージが入った。

Onchiというのは友人のシャボン玉アーティストだ。東京ならageHaのWATER フロアでよくシャボン玉を躍らせているから知っている人も多いだろう。ちなみにこのFestival TripではSunshine Festival 2017のレポートにも登場している。

[レポート/前編] Sunshine Festival 2017 @オートキャンプ銀河

Onchiとの付き合いは4年ほど前からになる。その頃はまだシャボン玉アーティストではなく、家族(嫁さん+子供3人)でパーティーのキッズエリアを仕切っていた。子供たちを引き連れてスケボーを教えたり、一緒に海遊びをしたりして、遊びの先生のような感じだった。

2015年の富津岬で開催されたRe:birthの終わり近く、気がつけば自分もOnchiもドロドロになって踊っていて、そのときからグッと距離が近くなった気がする。

その後も奴はいつもフロアの最前線で狂ったように踊っていて、その先っちょで落ち合う仲間となった。特に2016年の “ZIPANG” で見たポールダンサーのように華麗で変態的なダンスは今も脳裏に残り、ある種のトラウマになっている。いろいろな遊びを知っていなければ踊れないダンスだろう。

これがその動画だ。↓

Onchiから届いたメッセージはパーティーへの誘いだった。

「明日から“THE TRIANGLE”ってパーティーにシャボン玉上げに行くんだけどA-sk一緒に行かね? ひとりで行くの寂しいからシャボン玉手伝ってよ」

翌5月19日、天気は晴れ。12時30分頃、Onchiがインチアップされたワイルドな黒いデリカで迎えに来た。荷物を積み込み、最寄りの外苑入り口から高速に乗る。2人旅のはじまりだ。

考えてみればOnchiと2人っきりで行くパーティーは初めてだ。車の窓には青空が広がり、ところどころで白い雲がゆったりと浮かんでいる。

「あの雲Onchiの横顔に似てねー?」
「どれ? あ、あれか。俺の横顔というより、むしろ山本加奈の胸の膨らみに近いな……」
「誰だよ、そいつ?」
「小学校の同級生だよ、俺の初恋の相手さ……」

その後、遠い目をしたOnchiはその初恋相手の話を延々30分以上もしていたが、まったく興味もなかったので鼻くそをほじりながら一応相槌だけは打っておいた。ようやく話からも解放されてホッとていると、もう八王子インター出口の看板が近づいてくる。もう高速降りるの!? ってか近くね!

さらに下道を走ること約40分程で会場の『おおばキャンプ村』へと辿り着く。時計をみると14時10分、家を出てからまだ1時間30分ほどしか経っていない。

2週間前の“GREEN MAGIC(富士宮)”や4月末の“Rainbow Disco Club(東伊豆)”に参加したときには、移動に4〜5時間はかかっていた。おおばキャンプ村は初めてだけどこんなに近いとは……。これなら帰りもちょ〜楽チンじゃん♪

駐車場に車を止めて荷物を降ろす。Onchiはシャボン玉の道具もあるから結構な荷物の量だ。とりあえず必要な荷物を運び、自分たちの基地を作る。立てたばかりのテントまわりで少しゆっくりした後、フロアでも見に行ってみよっかと、シャボン玉の道具は置いて2人で散歩に出かけた。

onchi the TRIANGLE

Onchi @ theTRIANGLE

フロアはひとつで正面にステージがあり、そのステージを挟むように小さなティピが2つ立っている。恐らく夜にはこのティピがVJのスクリーン代わりになるのだろう。

ダンスフロアの後ろには少し大きなティピがあり、中はバーカウンターになっていた。フロアを囲むようにコテージが並んでいて、小ぶりだがいい感じにまとまっている。ステージの両脇に設置されたFunktion-Oneからは、すでにゆっくりと音が鳴りはじめていた。

「まだそんなに人いないね」
「シャボン玉の準備もあるし、1回基地に戻ろう」

フロアからテントサイトに歩いていると
「おい! ……おーいッ!」
と呼び声がする。振り返ってみると……、
あれ? ……ん~……、ヤマさん!?

「うおーーーー!」
ヤマさんだ!

ヤマさんというのはアパレルとテクノを融合させたお洒落パーティー“SLEEPING BAG” をオーガナイズするDJ HIROのことだ。HIROとは確か2014年のZIPANGで出会い、その後も表参道のVENTやガンダーラ真鶴での野外パーティーなど、SLEEPING BAG関連のパーティーにもちょろちょろと遊びに行っていた。

「いや~、実は2018年初野外なんだよね〜。このTRIANGLEで炸裂するために野外パーティーは行かずにずっと溜めてきてるんだから、今日は1000%上げちゃうよ~♪」

HIROは嬉しさを隠しきれない表情でニコニコしながら言っていた。まだまわりに人はまばらだというのに、ひとりだけめったやたらとテンションが高い! 1000%とは大きく出たものだが、要はフロアをアゲるのではなく、自分が今回のパーティーで1000%アガるという意味なんだろう。いづれにせよ、ヤマさんがいることによって俺はすでにアガっていた。

知っているパーティー仲間と意図せず遭遇できるのは本当に嬉しい。それもパーティーの醍醐味のひとつだろう。今回のパーティーも楽しくなりそうだぞ。

 

THE TRIANGLE 2018 Time Table

13:00〜 YOGA
14:00〜 SUDO
15:00〜 Michiru
16:30〜 LULU
17:30〜 SHOJI
18:30〜 Usual
20:00〜 2plate gallely ( PIANO LIVE )
20:30〜 ShoTime
22:00〜 Hugo Nation
23:00〜 RITE
24:00〜 Astro Boy
01:30〜 Cakra
03:00〜 Katsu
04:30〜 Do Shock Booze ( LIVE )
05:30〜 ERIMIYA
07:00〜 HIRO
08:30〜 Matsunami
10:30〜 Maria Fujioka
12:00〜 Disc Junkey

 

5月もすでに半ばだが、山中なので夜になるとかなり冷える。テント内でじっとしているのも不可能なほどの冷え込みだ。

フロアでは大きな焚き火から炎があがり、まわりに人が集まっている。自分も焚き火の近くで暖まるが、夜が深くなっていくとともに気温もぐいぐい下がっていく。焚き火の前にいても、火と反対の背中側は寒いほどだ。

すると、最初はひとつだけだった焚き火が、2つ、3つと増えていく。恐らくオーガナイザー側の心配りなんだろう。焚き火に当たりながらフロアで踊れるのもかなりありがたい。

The TRIANGLE 2018

徐々に夜が明けてまわりも明るくなってくると、今回のパーティーのオーガナイザーであるDisc JunkeyのTaro氏がフロアをうろついているのに気がついた。実は彼とはまだ話したことがない。

明け方 the TRANGLE 2018

2016年のOZORA FestivelのメインステージでDisc Junkeyがプレイしているのは知っていた。自分も2015年のOZORA Festivalに行っているので、あのメインステージでプレイをしているなんて本当にすごいことだなと思っていた。ただ、見た目もゴリゴリしている印象だったので、極力距離を取るようにしていたのだが、せっかくの機会だから声をかけてみる。

「改めましてA-skです♪」
「どうも~Taroです」

むむ……? 見た目の印象とは違い、とてつもなく爽やかだぞ!! Taro氏は俺の持っていたカメラに気づくと、

「お? カメラ持ってるの! 今回オフィシャルのカメラマンいれてなくてさぁ、無理しなくていいからちょっと多めに写真撮っといてもらえないかな~?」と聞いてきた。

そう言われたら断る理由もないし、むしろ微力ながらベストは尽くしたいという使命感にかられるのが男というものだ。

「全然いいっすよー。プロではないからそんなにメチャクチャは上手くないけど、とりあえず多めに撮っときますよ」

ふふ……、なんだか頼れる男だぜ、俺……。

「このパーティーいい感じっすねー」

「でしょー? 自分が本当に好きな音、アーティスト、美味しいお酒にこだわったバー、食事も大好きな“シャンティカレー”と“マッチョタコス”……、すべて自分の好きなものを集めたんだよねー。そして最高のサウンドシステムでみんなを楽しませたいんだよね」

TARO @ The TRIANGLE 2018

すごく元気いっぱいの爽やかな笑顔で言っていた。こうやって作り手の気持ちを聞きながらパーティーを感じるのは最高だ。しかも話しているうちに同い年であることが判明! 大人になって改めて知り合いになったら同い年って……、めっちゃ上がるーー! 無条件で勝手に親近感急上昇ーーッ↑↑ 

話に夢中になっていると、いつの間にかステージでは女性DJがプレイしはじめていた。誰? DJ ERIMIYAだ。勉強不足で知らなくて申し訳ないが、ツボを突いたプレイでビンビンと響く。若いのにすごいですな〜。

夜は比較的おとなしめだったOnchiもすぐ近くで気持ちよさげにシャボン玉を舞わせはじめた。よく見ると、透明のシャボン玉と少し白っぽいシャボン玉とが飛んでいる。白い方はシャボン玉を作るときにOnchiが煙を吹き込んでいるのだ。

Onchi @ the TRIANGLE 2018

白いシャボン玉はふわふわと風に吹かれて移動し、パッと割れたところで中の煙がふわりとまわりに広がる。シャボン玉アーティストならではの芸の細かい遊び心だ。ときにはシャボン玉の色を茶色にするために、液体にブランデーを混ぜたりもするらしい。だからいっつも酔っぱらってるのか!

さて、次の出番はヤマさんことDJ HIRO。DJブース裏に到着したときはウキウキの様子だったが、出番待ちの間にだんだん表情が曇ってくる……。

「どうしたの? ヤマさん?」
「い、いや……、ちょっと吐きそうで……」
「ん? もしかして……緊張してる??」
「いや……、だ、だだだだだ大丈夫……。ちょっと無の心になるわ」

そう言うとHIROは目をそらし、空を見上げて黙ってしまった……。ぐししし……、やはりDJ ERIMIYAのナイスプレイにプレッシャーを感じているようだ(笑)。これこそ異種格闘技戦! 天下一武道会を見ているようだ!

DJ HIRO @ the TRIANGLE 2018

とはいえ、HIROの男らしいプログレッシブなテクノも大好きだ! そして“TRI-BUTE”のMatsunamiへと続く。

Matsunami  @ The TRIANGLE 2018

さっきのTaro氏の話では、Matsunamiも自分らと同い年らしい。実はTaro氏とMatsunamiとは長いこと知り合いではあったが、3ヶ月ほど前のパーティー会場で意気投合したのをキッカケに急接近し、今回のTRIANGLEにヘッドライナーとして誘うことになったということだ。

そして我々Festival Tripの隊長も大好きなMaria Fujioka。自分は初めて見たが確かにビジュアル良し、センス良し、音良しと隊長がオススメするわけがわかる!

Maria Fujioka @ the TRIANGLE

ラストを飾るのはDisc Junkey! テクノから徐々にトランスへ! やっぱり最後はこうこなくっちゃ!!

このパーティーは普段そんなに話をしない人たちともかなりゆっくり話が出来る距離感と規模感で、来ているみんなと仲良くなれた気がした。それぞれがいいと思うセンスなどを持ち寄り、それが自然といいバイブスを創りあげてパーティーを盛り上げる。

the TRIANGLE 2018

the TRIANGLE 2018

the TRIANGLE 2018

会場もこれだけ近いと気軽に来れて、これまた最高〜!! あとは Onchiの運転する車でうとうと昼寝しながら帰るだけだぁ〜。ミニマルでホットでナイスなテクノ・パーティーでした♪

 

~~~レポートここまで~~~

 

さて、ちょうどA-skによる記事が仕上がったところでDisc JunkeyのTaroからパーティー映像が届いた。はじめから終わりまで時系列に並んでいてパーティーの様子がよくわかる内容だ。関係者の皆さま、お疲れ様でした~♪

movie by BUDDHA FACE(TRIANGLE)

 

そしてMaria Fujiokaの最新ミックス(World set)はこちら♪

 

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