[レター] Việt Nam, ハノイでLifeを取り戻す, vol.4(written by Makoto)

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日時:2020年6月吉日

 

4月22日に外出禁止が解け、久しぶりにハノイに行ったことは前回書いたが、その時はまだまだ人々の警戒心も強く、営業を自粛している店も多かった。しかしながら、俺の住むベトナム北部はあれから着実に前進し、以前の生活を取り戻しつつあるように感じる。とはいえまだ警戒は必要だし、飲み屋やカラオケは解禁されたが、クラブ・ディスコは公にはまだダメということになっている。クラブとバーの区別もあいまいだが、クラブやディスコの解禁が公になるのはおそらく最後の最後だろう。

とにかくハノイに行くのは問題なくなったので、5月はプライベートで2回、出張で1回、ハノイへ行った。やっぱり移動に制限がないっていうのは良いよね!

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ハノイに行けるようになったのはいいが、1つ困ったことがある。俺の定宿が未だに再開されていないのだ。

5月に入って最初のハノイ行きは9日だったが、この時は仕方なしに予約サイトで宿を探し予約した。ところが、いざ行ってみるとそこもまだ再開していなかった。慌てていろいろ調べて見つけた宿はホアンキエムに面したホテル。前回のレターでも紹介したがホアンキエムというのはハノイの中心とも言える湖のことで、このエリアはハノイで一番地価が高いところとされている。宿の設備などは俺の定宿よりちょっとキレイといった程度だが、料金は倍近い。だけどなかなか静かだし、結構気に入った。入口を出るとすぐ目の前がホアンキエムというのも気分がいい。なんていうか、俺、今ど真ん中にいるじゃんといった気分になるんだよね(ちなみに定宿=100万ドン・約5000円、今回の宿 =180万ドン)

 

世界各地にチェーンを持つ有名なホテルやそこそこ大きいホテルは外出規制中でも営業をしていたが、ホアンキエム周辺にあるバックパッカー向けの宿はほとんどが営業自粛となり、まだ半分くらいは再開をしていない感じだ。経営が持たず売りに出されているところも多いと聞いた。俺の定宿も6月に入った今でも再開が未定で、このときホアンキエムで泊まった宿が新しい定宿になりつつある。

この日は友人と外食をしたが、日本食屋を含めた外国人向けのレストランなどの外食産業はほぼ平常営業に戻ったようだ。ニュースなどでは客同士の距離を開けるとかマスク着用を義務づけられているという話も聞いたが、そういうことはなかった(ただしローカルの安食堂みたいなところは、そういう規制があるらしい)。もっとも、いつもは予約しなければなかなか入れない店でも、直接行って入ることができたので、まだあまり人が出歩くようにはなっていないんだろう。前回4月、といってもこの日から10日ほど前だが、その時と同じく6割くらいの人出といった感じだった。

 

次に行ったのは5月23日。前回9日からの2週間の間にまた1つ規制が解除された。2月7日からコロナ対策の一環として中止されていたホアンキエム周辺での週末の歩行者天国が、5月15日から再開されたというのだ。中止になる前は、この歩行者天国に昼間は3000~5000人、夜は1万5000~2万人程が訪れていたという。具体的な人数は知らなかったが、確かにすごい人出だった。

言い忘れていたが俺の会社もコロナの影響で仕事がなくなり、5月から一時的に週休2日になった。普段なら土曜の夜から出掛けるところだが、この日は珍しく昼間からハノイに行った。宿は前述のホアンキエムなので、歩行者天国がどうなっているか興味津々だったのだが、いざ行ってみると誰もいない。

 

本当に人がいない。結構ビックリするとともに、案外、ベトナム人は真面目なんだなとも思った。ベトナムはコロナに関しては感染が本当に抑えられているようで、世界的にも高い評価を受けているようで不思議だったが、実はちゃんと理由があったのかもしれない。確かに、俺もバックパッカーをしていたので多少理解しているつもりだが、ベトナム人はとても自然をリスペクトしていて、自然に対する本能的な恐れを抱いているように感じる。そういったものが、このような状況下では活きるのかもしれない。

夜になって再び外に出てみると、まだまだ通常よりは全然少ないものの、そこそこの人が出歩いているようだった。

 

飯など食ってブラブラした後、馴染みのターヒエン・ストリートに向かう。行きつけのトムズバーはこの期間を利用して店内改装中ということで、営業していないのは知っていた。とりあえず様子見のつもりで行ってみたのだが、通りの様子は凄いことになっていた。

見ての通り、路上は密の嵐。聞くところによると、ターヒエン・ストリートはこの日から再開したという。初日に来ることが出来たのも何かの縁かもしれないし、一緒に祝杯だ。ただトムズバーのように、まだ閉まっている店も何件かあった。

 

5月3度目のハノイ行きは28日。この時は社用で、新規の会社に営業へと出掛けた。移動が制限されていた時期には、遊びに行くのはもちろん、仕事での会社訪問なども自粛となっていた。規制解除に伴い、会社間の行き来も自由に出来るようになった。この時は新規の会社訪問だったが、以前から取引のあるお得意んさがうちの会社に来てくれることもあり、久しぶりに顔を合わせると、なんかホッとした。それまではあまり気にしてなかったが、移動規制というものがそれなりのものだったことを実感した瞬間だった。

訪問可能になったとはいえ、うちの会社ではまだ訪問者にマスクの着用や入り口での体温測定、手指の消毒などをお願いしている。しかし今回初めて訪問したこの会社は、入り口に消毒液は置いてあるもののそれを使うよう指示されることもなく、体温検査もマスク着用も言われなかった(こちらはマスクをして行ったが、先方はしていなかった)。日系の会社だったらこうはならないと思うが、ある程度安心できる環境になったとも言えると思う。

会社訪問の後、ハドン地区に去年の終わり頃オープンしたハノイで2店舗目のイオンモールに寄ってみた。ハドンというのはハノイ南西部の郊外にある地区で、高速ができる前はH市に戻る唯一の国道がこの地区を通っていた。最近はこの国道を使うこともなかったので、この地区に来るのは本当に久しぶりだった。

ハノイ方面から来ると、新しい高層マンションなどが立ち並び、ハノイ中心部と変わらない感じに様変わりしていたが、逆にイオンの駐車場からハノイ方面を見ると昔ながらの風景もあり、その向こうに開発された街が迫ってきているのがわかる。駐車場にはEV車用のチャージポイントもあったが、流石にそんな先進的な車はまだベトナムでは見かけたこともない。モールはまだできたばかりで、キレイだった。本屋には日本関係の本も多く、惣菜屋には日本風の弁当が売っていて、晩飯キャンセルしてくればよかったと思った。

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