[ iLINX ] オーガナイザーインタビュー(後編)

ILINX インタビュー後編
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日時:2021年8月7日〜9日(土〜祝月)
会場:ヴィレッジ白州(北杜市、山梨)

……インタビュー(前編)からの続き

[ iLINX ] オーガナイザーインタビュー(前編)

 

直前インタビューの後編では会場やラインナップされているアーティストについてなど、今回の iLINX について解説してもらった。

 

■ Shimomura Daijun(タケ)

パーティーオーガナイザー。高円寺生まれ調布育ち。2007年よりDJのDUBO、SAIKAWAとともにテクノパーティー iLINX をはじめる。Re:birth、GLOBAL ARK、夜春風、Sawagi Festivalなど大小さまざまなパーティーでステージマネージャーやオーガナイズ、サポートを務める
趣味:キャンプ。パックラフトを買って釣りをはじめたいと思う今日この頃
愛称:タケちゃん、ちょびヒゲ

 

 

インタビュー 2021(後編)

■ 会場であるヴィレッジ白州について教えてください

タケ:ヴィレッジ白州は標高1100mにあり、8月でも平気気温20°ちょっとで、避暑地にぴったりの場所なんです。中央には池があり、実はこの池の水は湧き水で、準絶滅危惧種であるアカハライモリの生息地にもなっている自然豊かな場所なんです。また、この一帯は有名なサントリー南アルプス天然水の水源保安林にもなっているところなんです。晴れたら都会では味わえない満点の星空も見られると思うので、楽しみにしていてください。

iLINX MAP

 

■ EYƎ (BOREDOMS)とRee.Kがヘッドライナーでクレジットされています

もともと「宇宙集会(Space Gathering :MASA&Ree.Kが主催するアンダーグラウンド・パーティー。1995年の初開催以来、多くのフォロワーを生み出している)」の大ファンで、2006年頃から毎年、ReeさんとMASAさんが熊本に移住するまで、関東でやるオープンエアパーティーには欠かさず参加していました。初めて参加した時の衝撃は計り知れないものがありました。その衝撃は野外パーティーを自分たちで開催しようという動機になったほどでした。2007年から自分たちで野外パーティーを開催しはじめ、3年ほど試行錯誤してやっと1つの形になったのが2010年で、初めてお2人をブッキングしたんです。それから今に至るまで、参加していただいています。

[レポート] Space Gathering Openair 2017

 

EYƎさんについてはもっと昔から、90年代後半「VISION CREATION NEWSUN」をリリースされた辺りからのファンで、EYƎさんが出演されていた「FLOWER OF LIFE(00年代に大阪・味園ビルで繰り広げられていたアンダーグラウンド・アートパーティー)」にはよく遊びに行っていました。毎回大好きなアーティストたちをお呼びして野外パーティーを開催するのが自分のモチベーションになっているのですが、今回、20年越しにその夢が叶うということで、とてもワクワクしています。

 

■ いつもラインナップでこだわっているところなどあれば教えてください

2016年頃から思っていることなのですが、有名無名に関わらず、精力的に活動しているアーティストを呼ぶことを心掛けています。また、2泊3日のパーティーを1つのストーリーとして、綿密にタイムテーブルを組んでいます。ロケーション、日の出、日没、夜の帳が降りはじめる頃、太陽が燦々と降り注ぐ昼間……など、天候や時間とともに移り変わっていく野外ならではの情景に合わせた音楽を紡いでくれるアーティストをブッキングしているため、ジャンルなどに拘りはありません。お客さんには僕らがその情景にピッタリハマると感じる音楽を提供しています。

今回は、これまで以上にタイムテーブルの流れをみんなでディスカッションしながら、練りに練り上げたブッキングなので、自信をもってお勧めできる内容になっていると思います。ぜひ最初から最後まで、自然を満喫しながら、iLINXを楽しんでいただけると嬉しいです。

■ 今回ラインナップされているDJのERIMIYAはネット番組『Maria`s Cafe』の中で、iLINXで体験したRee.KのプレイがきっかけとなってテクノDJをやりはじめたと語っていましたが、それについてはどう思いますか?

先程の質問でもお答えしたのですが、2010年にこれまでずっとファンだった Ree.Kさんを初めてブッキングしたんですね。そのときの大渡キャンプ場で開催した iLINX に遊びに来てくれていたのがERIMIYAちゃんなんです。だから、想いと想いの点と点が繋がって、嬉しいという感情より先に驚いたと同時に感激しましたね。それをきっかけにERIMIYAちゃんはテクノDJを志し、10年以上の時を経て iLINX の舞台に立ってもらえる。パーティーの作り手として、こんなに嬉しいことはありません。僕らもこの10年成長してきたと思いますし、ERIMIYAちゃんに至っては飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍されてますよね。お互いがそれぞれの道で頑張って、2021年で交差することになる、iLINX にとっても重要な年になると思います。

 

■ iLINXの楽しみ方、こんなところに注目して欲しいなどがあれば教えてください 

2泊3日で1つのストーリーになっているので、最初から最後まで iLINX を堪能してほしいのですが、これまで iLINX がブッキングしてきた路線とは異なるアーティストと言えば、EYƎさんとJim O’Rourkeさんだと思います。このお二方は大きいフェスティバルなどでは聴く機会もあるかと思いますが、300〜400人ほどの規模のパーティーでは、なかなかお目にかかれないと思います。間近で聞けるチャンスだと思います。

EYƎさんについてはHOUSE SETでお願いをしていますが、そこはEYƎさんなので、何が飛び出してくるか分からないのも1つの見どころかと思いますね。また、EYƎさんは太陽信仰があるので、日の出とともにDANCE STAGEで音を奏でていただければと考えています。

Jim O’Rourkeさんについては、みなさんギターのイメージが強いかと思いますが、2年前にギターを辞めて、ギター自体売ってしまわれたみたいで、今回はシンセサイザーとPCでのLIVE SETを披露していただきます。池のほとりに6時間だけ出没するWATER STAGEでの出演となります。日が傾きかけた夏の夕暮れ時に、極上のチルアウトミュージックを響かせてくれると思います。ご期待ください。

iLINX 2021

 

■ 忙しいところいろいろと教えていただきありがとうございました。開催がますます楽しみになりました‼︎

 

数あるテクノパーティーの中でも iLINX はそのコンセプトやラインナップなど独自のスタンスを保っているパーティーだ。300〜400人というパーティー規模も、誰もが居心地良く楽しめる絶妙なサイズ感ではないだろうか。3年ぶりの開催でどんな世界をみせてくれるのかちょ〜楽しみだ。

 

前回開催(iLINX Open Air 2018)のレポートはこちら
⬇︎ ⬇︎ ⬇︎

[レポート] iLINX Open Air 2018

[直前ミニ特集] iLINX OPEN AIR PARTY 2021

[ iLINX ] 2021 ジェネラル・インフォメーション

[ iLINX ] オーガナイザーインタビュー(前編)

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