日時：2019年9月28日（土）
会場：Harold&Co ~ハロルドアンドコー~（青山、東京）

SWARUPがやって来る、ヤァ！ヤァ！ヤァァァァァーーーッ！！

と、それほど興奮する出来事なのだが、SWARUP（スワルプ）の知名度は日本ではそれほど高くないのかもしれない。以前の記事でも軽く触れたが、ここでも少しだけ紹介したい。

2004年12月、俺は夏のヨーロッパで手にした1枚のステッカー・フライヤーを頼りにブラジルへ飛んだ。名前すら聞いたこともないニューイヤー・ビーチ・フェスティバルのフライヤーだった。

サンパウロから長距離バスを乗り継ぎ、ギリギリで辿り着いた場所は白砂のビーチと椰子の木ファームからなる、絵に描いたようなトロピカル・パラダイスだった。実際、この辺りは世界でも有数の美しいビーチが点在しているエリアだ。

ビキニ姿のプリンプリンしたブラジレイラたちと、バカになればなるほど喜ぶノーテンキなブラジリアンたちに囲まれ、真夏のニューイヤーを告げる花火の下で踊る。昼間は強烈な太陽を浴びながら、ビーチで泳ぎ、ココ椰子とアサイで渇きを癒し、そしてまた踊り続ける。これが、今やポルトガルのBOOMやハンガリーのOZORAと並ぶ3大トランス・フェスティバルとして世界中にその名を轟かせるUniverso Paralelloだ。

そのUniverso Paralelloをオーガナイズし、自身もヘッドライナーであるThe First Stoneのメンバーとしてプレイしているのが、今回来日するSWARUPだ。

The First Stoneのブラジルでの人気は凄まじく、特にホームグラウンドであるUniverso Paralelloで彼らがプレイする時間は、まるで大地が喜びに震えるような一体感と熱狂に包まれる。これぞブラジルじゃーーッ！！と、ジャイアント馬場に脳天幹竹割を受けたような衝撃だ。脳天からパッカンとまっぷたつにご開帳な感覚だ。

The First StoneはSWARUP、ZUMBI、GUSTAVOの3人からなる、まさしくブラジルを代表するユニットだ。恐らく3人の中ではBurn in Noise名義でも活動するGUSTAVOが1番知名度も高く、実際に楽曲制作のキーパーソンでもあるのだろう。しかし、にもかかわらず圧倒的な存在感を誇るのはやはりSWARUPだ。

もう何年もブラジルに住む友人HIROSHIに言わせると、SWARUPファミリー（SWARUPの息子AlokはEDMのスターDJだ）は、今やまさに国民的な人気だそうで、ブラジルの超人気トーク番組に家族揃って出演していたらしい。そのSWARUPが来日するのだ！　

実はSWARUPは、もう何年も前にThe First Stoneで1度来日する予定だったことがある。しかしビザが取れなかったという理由で来日はキャンセルになったため、まさに今回が初来日だ。本当に貴重な機会だと言える。

今回SWARUPを招聘したのはDJ YAMATOがオーガナイズするLIBEROだ。YAMATOは2018年のニューイヤー時にUniverso Paralelloでプレイしているから、その時の縁を手繰り寄せてSWARUPの初来日を実現させたのだろう。よくやった！

[ﾚﾎﾟｰﾄ] Universo Paralello #14 NewYear 2018

1つ残念なのは野外ではなく、インサイドのパーティーだということだ。The First Stoneは太陽の下、大地の上でこそその真髄に触れることが出来るアーティストなだけに、野外で体験出来ないのは本当に悔やまれる。

とはいえ、来日するのはSWARUPだけではない。同じくUniverso ParalelloからALADINもやって来る。

そして迎える日本勢もDIGITALBLOCKのDAIJIRO、Disc JunkeyのALEX、そしてLIBEROのG.T.とYAMATOといったラインナップで隙がない。OPEN to LASTで踊り倒せるパーティーとなるだろう。

繰り返すが、今回のパーティーは日本にいながらにしてブラジル最高峰のアーティストを体験できるとても貴重な機会だ。しかし、実はこの日はヘンタイカメラが主催するHentaicamp 2019と日程が被っている。

[国内] Hentaicamp 2019

非常に悩ましい二者択一を迫られるわけだが、そこはもう仕方がない。どちらのパーティーに参加しても、きっと大満足の1夜となるに違いない。