ミニフェス in AWA家具 vol.1

awa家具ミニフェス
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日時:2018年5月6日(日)
会場:AWA2017(館山市、千葉)

3.11後の7月、俺は家族とともに高知県に避難した。子供はまだ1歳になったばかりで、原発が爆発騒ぎを起こしたちょうどその日に、公園で初めて歩きはじめたところだった。

tweets20110312

インターネットでハローワークの求人を毎日チェックし、ようやく家族連れの住居を世話してくれる農家を見つけ、すぐに携帯で連絡をとる。高知県四万十市(旧西土佐村)で茄子とアロエをメインに栽培している農家だった。

「続くかどうかもわからんけん、とりあえず家族は置いてひとりで来いや」

電話口のオヤッさんにそう言われ、ひとりで深夜バスに揺られながら移動する。高知県など行ったこともなかったし、高校野球と土佐犬、そして四万十川くらいしか思いつかなかった。

旧西土佐村

辿り着いたその農家はバリバリ体育会系で、朝から夕方まで、まさに休む暇なくクタクタになるまで働かされた。真夏の日差しで朦朧とする意識の中を、そのオヤッさんの怒号が飛び交う。

「コラァ~、なに休んどんじゃい! さっさと走って来んかい~!」

田舎でのんびりと、なんて話はよく聞くが、まさかこんな現実が待っていようとは思いもしなかった。

「とりあえず今日から1週間、コイツんとこに居候せい! わかったかぁ!」

といって紹介されたのがアンディという男だ。彼は日本の文化と女のコに憧れて、オーストラリアのド田舎からやってきた愚鈍な男だった……。というのは嘘で、アンディはただの胸毛が厚い日本人だ。なぜか自分から“アンディと呼んでくれ”というので、周囲の者はしかたなくそう呼んでいる。

アンディ

アンディが住んでいたのは公共住宅で、日当たりが良いのと建築費が安いことだけが取り柄の仮設住宅のような家だった。台所、風呂・トイレ、そして4畳半ほどの和室が2部屋南に面して並んでいるだけの、なんの面白みもなく、簡素極まりないミニマリスティクな家だ。まったく同じ間取り・外観の家が4軒ほど立ち並んでいる。家というよりは小屋で、とにかく壁が薄い。

そこから1週間、アンディ家で合宿のような暮らしをした。朝6時30分に起床し、布団を畳むと南側の掃き出し窓を全開にし、畳の上をホウキで払う。飯はアンディが作ってくれた。元料理人との触れ込みだったが、卓上にはちょ~地味な色ばかりの質素な食べ物が並んでいた。そもそもアンディはマクロビの勉強をしていたらしく、米は玄米、陰と陽のバランスを整えて……って、いいからもっと派手なもん食わせろよ!

東京の食生活で舌が乱れまくっていた俺には、アンディの作ってくれる料理は量も刺激もまったく足りなかった。この味噌は無農薬の大豆から手作りした味噌で……って、そんなんどうでもいいからもっと味濃くして! ギトギトにして!

昼間は炎天下で、まさに高校時代の部活のように激しく働き、2人してクタクタになって帰ってくると、またアンディが料理する。出てくるのは、よ~く見ないと朝飯とどこが変わったのかわからないような品々だ。風呂に置いてあるのは洗濯用の洗剤で「普通の石鹸は界面活性剤使ってるから……」て、もうどうでもいいわ!

一方でアンディは『矢追純一の宇宙塾』なるものにも通っていたことがあるらしい。「矢追先生がUFO番組をつくったのは、みんなにもっと空を見上げて欲しかったからなんだ」と、眠たい俺の耳元で囁いていた。陰謀論やスピリチュアル系の話も大好きで、俺も少なからず影響を受けた。

標高が多少高いからか、夜はそこそこ寒く、寝入りのときには扇風機を回しておくのだが、途中で扇風機を止めて頭から布団を被らないと震えるほどに未明の時間には冷え込んだ。

炎天下で急かされながらの仕事はとにかくハードコアで、オヤっさんにも怒鳴られてばかりいたが、それでも1週間のお試し期間が終わってすぐに家族を連れて戻って来たのは、アンディがいたからだ。基本的にはいい加減な男だが、サーフィンだけは上手かった。

白米が大好きだった俺が玄米派になったのも、食塩ではなく岩塩や手もみ塩を使うようになったのも、最後には無農薬無肥料の曼荼羅クリスタル農法で米作りまでするようになったのも、すべてはこのアンディとの出会いがきっかけだ。

曼荼羅クリスタル農法

秋になって農家の仕事がなくなると、アンディと俺たち家族とはバラバラに別れた。俺は県内の三原村という中山間地へと引っ越し、アンディは大月町という海辺の集落へと引っ越した。そしてお互いに紆余曲折があり、俺は数年前に東京へと戻り、アンディは結婚して千葉の房総半島に拠点を構えた。

白浜手づくり豆腐

前置きが長くなってしまったが、そのアンディが関わるイベントが開催される。場所は房総半島の先端で、サーフポイントの目の前だそうだ。会場となるのは、旅の道中に立ち寄ったニンビンに憧れてオーナーが立ち上げたという家具屋さん。

awa2017タテ

awa2017 ヨコ

以下にインタビュー記事へのリンクを貼っておく。Festival Tripperとも相性が良さそうだ♪

人生を楽しむ人たちが繋がれる場を目指す家具工房、AWA2017

我らがアンディはフードエリアのディレクションを担当し、自らも『ドラゴン☆ピッツァ』を出店するらしい。昔ながらの薄焼きピザで、具材はベジ・オンリー。この日のためにピザ窯まで手作りするというから楽しみだ。

その他にも個性豊かな移住組の出店が揃っているという。房総半島のオルタナティブ・コミュニティを知るにはもってこいの機会だろう。

ゲストライブには、ギターとヴォーカルのデュオ・ユニット“マーレーズ”や、1年ほど前にニュー・アルバム『alive』を発表した“Yae”などがラインアップされている。

 

ゴールデンウィーク最終日!
5/6(日)
ミニフェス in AWA家具 Vo.1
〜Nature and Peace〜

館山•平砂浦海岸を一望できる海辺の家具工房AWA2017にて開催するミニフェス!
南房総からNature and Peaceを発信!

大きなガレージの工房のなかはトトロにであえそうな森になっています。

富士山や夕日がきれいに見える自然豊かなこの土地に豪華出演者をお迎えして、
子供からお年寄りまで楽しめる一日!!

<LIVE>
11:00〜開場
11:30〜みんなでディスコ
14:00〜マーレーズ
15:00〜Yae

<出店>
-Food & Drink-
•もみじの手(玄米汁麺とマクロビスイーツ)
•Cafe del mar(パンケーキ)
•こめ粒屋(ポン菓子)
•ドラゴン☆ピッツァ
•Cafe Peyote(ジュース•コーヒー•ビール)

-Komono & Zakka-
•hay flower(古着、オリジナルGoods、雑貨)
•sunshine art works(オリジナル雑貨)
•sattva(ワッペン屋)
•inti(マクラメ系雑貨、アパレルetc)
•khadiWorks(アイアンアート)
•and more…
~随時募集中~

チケット
前売り:2000yen
当日:2500yen
(中学生以下無料•高校生1000yen)

前売りチケット販売•お問い合わせ

✴︎monk beat studio 山口 泰 ‭090-8238-0469 goen@monkbeat.com
✴︎AWA2017 ヒサト 080-4447-5557 hisato@awa2017.jp

AWA2017(通称AWA家具)
294-0235
館山市相浜170-17
相浜海水浴場前

<出演者紹介>
☆マーレーズ
ヒヨマーレー•ツヤマーレー 男女2人によるツインボーカル、旅するアコースティックレゲエユニット。 みんなで歌って踊れるレゲエやスカをテーマに、弾き語りスタイルからキャリアをスタート。 POSITIVEなメッセージと明るい歌声が話題を呼び、全国のカフェバー、ライブハウス、クラブから幼稚園まで、FUJI ROCK FESTIVALなどをはじめとする数々の野外フェスにも出演。
サーフシーンからROCKシーン、老若男女問わず幅広い層にも受け入れられている。
日の出る国 JAPAN は新しい朝を迎える。マーニン!!
http://marleys.info/

☆Yae
歌手/シンガーソングライター
東京生まれ。故藤本敏夫/歌手加藤登紀子の次女。
2001年に歌手デビュー。
数々のCMソングや、ディズニー映画「くまのプーさん」のテーマ曲、挿入曲、人気ゲームソフトの主題歌、ナレーションを担当。
Yaeの「名も知らぬ花のように」はiTunesワールドカテゴリーの1位を獲得した。
海外ではキューバの音楽祭、サンフランシスコでの世界平和音楽祭にも招待され、存在感溢れる「声」は、国内外ともに多くのオーディエンスを魅了する。
現在、5人家族と共に千葉県鴨川市にある、自然豊かな里山「鴨川自然王国」で、農を取り入れたスローライフを送り、テレビ出演や「渋谷のラジオ」や「ラジオ関西」のパーソナリティーも務めながらライブ中心に活躍中。 
www.yaenet.com

☆みんなでディスコ
こどももおとなも『みんなでディスコ!』
スーパーエンジニアDJやすしさんと生まれも育ちも北条海岸のMCeCくんによる、1MC1DJの新感覚ユニット!
親子で参加できるというのがとってもユニーク!子どもはみんな踊るのが大好き!
https://www.facebook.com/minnadedisco

(出典:facebookイベントページ

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