デッドヘッズの巨匠として知られる画家・伊藤清泉氏が活動40周年を迎えた。
清泉さんと初めて会ったのは2009年の奄美皆既日食音楽祭でのことだ。
数日遅れで奄美に到着した友達から連絡があり、フェリーの発着場までピックアップしに行ったのだが、そのとき一緒にいたのが清泉さんだった。アート界に疎い自分は実はそれまで清泉さんのことを知らず、まさに迎えに行く直前にLOVE MOTHER EARTH PROJECTの仲間であるCharmmyから「凄い作品を描く人ですよ」とレクチャーを受けたところだった。
フェスティバルではライブペインティングのほか、高台に建てられたティピの幕上に施されていたのも清泉さんのペイントだ。このティピは、奄美皆既日食音楽祭のために尽力し、開催前に他界された故・森田勝氏(M.M.Delight)の鎮魂のための場所でもあった。皆既日食の当日、森田氏の遺骨の一部がこのティピから散骨された。
2010年富山で開催されたONE EARTH FESTIVALでは、出演したバンドの演奏に合わせてノリノリに踊りながら塗料を画布に叩きつけるようにライブペインティングしているのを目撃した。
2014年9月、自分はその頃家族とともに高知県の三原村という過疎集落に住んでいたのだが、清泉さんはその三原村で開催された“はたフェスヴィレッジ HATAFES Village”に参加してくれた。三原村というのは地図でいえば四国の左下にあたり、最寄りの空港(高知龍馬空港、または愛媛の松山空港)からさらに列車や車で3時間前後かかるという辺鄙なところだ。
その“はたフェス”では子供たちと清泉さんの共作により、会場となった森林周辺の守り神のようなモンスターが出現して我々を驚かせてくれた。
2018年5月、このサイトの開設1周年記念パーティーを開いたとき、途中で飛び入り参加して予定にはなかったヒデ画伯とのライブペインティング・セッションを繰り広げてくれたのも清泉さんだ。
前置きが長くなってしまったが、そんな清泉さんが画家としての活動40周年を迎え、その記念作品集を制作するためのクラウドファンディングが開始された。
絵を生業として40年を迎え多様なフィールドでの活動をまとめようと作品集を企画しました。
商業施設の壁画をきっかけに書籍、広告の商業美術をデザイナー、イラストレーターとして活動しつつレコード会社のアートディレクターを務め、徐々に商業美術での表現から嗜好は自己の作品と移り、現在はライフワークとも言うべき音の視覚表現は継続しつつも活動のフィールドは絵画制作を主としたものへと至りました。
作品集の概要として5つの章で構成されます。
1 Reverie/ 夢想
ポスター等空間創造 作品
2 Covers / 音包
アルバムカバー作品
3 Naked / 素美
骨格主題作品
4 React / 感応
リアルライブセッション作品
5 Extract / 抽出
純化探求作品
で計画しております。
版元 ”世界舎”主催 有田帆太氏 のご提案でこの度、クラウドファンディングの形をとらせていただきました。制作にあたりみなさまのご協力を仰げれば誠に嬉しくありがたく思う次第です。
宜しくお願いいたします。
伊藤清泉
自分も早速パトロンとなり、微力ながら支援させてもらった。どのような形であれ、清泉さんの作品集制作に関われるのは嬉しいことだ。リターンとして送られてくる作品集を家族で覗き込む日が待ち遠しい。
クラウドファンディングでの支援は以下のリンクから可能。パトロンの募集は2019年3月26日まで。